(後)不安

(前)不安の続き〜(´・ω・`)
後(こちら)はです。
抱かれるデスペ様が嫌BLでエロが嫌な人は引き返すことをお勧め☆
平気、好き、大好き!って方はどうぞ趣味にお付き合い下さい♪
無駄にめっちゃ長いです↓↓

気持ちが一気に軽くなった私は普段よりも多くの酒を口に運んでいた、元々酒好きなグンジは大量に並べられた酒に遠慮無く次々に手を伸ばす。
交わす会話も弾み気付けば殆どの缶はあいた状態になっていた、普段からあまり飲むことがない私は少しほろ酔い気分でグンジで目をやる。
飲みなれたグンジも普段よりも多くの酒を飲んだようで大分出来上がっていた。
「グンジ大分飲んでいるようですが大丈夫ですか?」
私の問いに機嫌のいいグンジが笑って返した。
「未だ序の口だろ、もう音をあげるのか?」
悪戯な笑みが口元に浮かんでいた。
普段なら止めていたのだろうけど、私も多少飲みすぎていて止めてしまうのは惜しい気がした。
私と暮らすようになってからグンジは自分で飲む量を調整しなくなった、酔いつぶれる前にいつも私が止めていたからだ。
最初は酔い過ぎないよう自分で管理をしていたグンジも自宅で飲むことと私のストップがかかる事で今は全く気にしなくなっていた。
私はすぐにグンジを止めなかったことを後悔することになった。
グンジはあれからペースを弱めることもなく残った缶をあけつぶれてしまった。
気持ちが悪いとぐったりするグンジをみて私は申し訳ない気持ちで水を用意した。
「大丈夫ですか?」
私の問いに答えないままグンジが相変わらずグッタリとソファーにもたれていた。
何度も酒の席を一緒にしたことがあるが初めて見たグンジの姿に私はどうしていいのか戸惑っていた。
私はとりあえず横になったほうが楽だろうと考えグンジの寝室のベッドへとグンジを運んだ。
グンジは苦しそうにうなるとうつむけになってしまった。
私はもしものときのために洗面器を用意しようと風呂場へと足を向ける。
洗面器を手に帰ってくると眉間にしわを寄せグンジは眠っていた。
私はそっとそばを離れリビングを片付けにとりかかる。
ある程度片付いたところで残った数缶を冷め切らない酔いにまかせ飲み干しゴミ袋へと押し込む。
片付け終え、もう一度グンジの様子を伺いに部屋に戻る。
扉の開く音に起きたのかグンジはベッドの上から頭だけを動かし私を見た。
「大丈夫ですか?」
再びの問いかけに今度は返答が帰ってきた。
「少し気持ちが悪い・・・」
苦笑いを作るグンジは罰が悪そうに私から視線を天井へと移した。
「水でも飲みますか?すいません私はこういうときどうしたらいいかわからず・・・」
私の言葉にゆっくりと体を起こすとグンジは合いかわずの表情で口を開く。
「気にするな自業自得だ・・・」
私のほうを見てはいるがその目は恥ずかしさからか私ではなく後ろのドアを見ているようだった。
自分の失態を人に見られるのはあまり心地がいいものではないだろう。
「横になっていたほうが楽じゃないですか?」
「あぁ・・・、少し苦しい」
言いながらグンジはシャツのボタンへと指を伸ばすが視界がぶれるのかうまくつかめずにいた。
小さな子供を目の前にしているような気持ちになり私は小さく笑う。
それが耳に届いたのかグンジは見て解るくらいに不満の表情を作った。
「笑うな・・・」
すねた子供のような態度に私はついつい笑みをもらす。
そんな私のから目線を胸元のボタンへと移しなんとかボタンをはずそうとしていたグンジだが諦めた様に再びベッドへと身を沈めた。
「はずしましょうか?」
元々器用な人ではない、酒が入りボタンをはずすという簡単な行動すら難しくなってしまったのだろう。
気だるそうに横になっていたグンジは少し考えるように天井を見ると天井を見たまま「頼む・・」と小さく返してきた。
プライドが高いグンジにとっては十分に恥を晒した上に世話になるのはしゃくなのだろう。
二個ほどボタンをはずしたところでグンジは「ありがとう」と小さくつぶやいた。
「だいぶ楽になった・・・悪いな・・・」
グンジ自身酔いつぶれるほど飲んだのは久しぶりなのだろう本当につらそうに見えた。
酒を飲んで熱くなったのかグンジの額には汗がうかんでいた。
窓を開けようかとも考えたが一気に冷えては風邪を引いてしまうかもしれないと考え直す。
「もう、大丈夫だ」
いつまでも、弱った姿を見られたくないのかグンジは私を見ないまま口を開いた。
「そうですか、何か用があったら呼んでくださいね?」
私は言いながら洗面器と一緒に運んできておいたタオルに手を伸ばす。
汗を少しでもふこうと伸ばした手を触れるか触れないかの距離で止める。
酒に酔い視点の収まらない潤んだグンジの瞳。
何度かのキスで重ねた唇。
普段日を避け、あまり日焼けをしてない肌が熱にほんのりと紅く色づき、呼吸を楽にするためにボタンをはずしシャツの間からのぞく胸は呼吸にあわせ上下する。
私はグンジがこんなになってしまった理由を思い出す、今日大量に買い込んでしまった酒の理由。
瞬間心臓が跳ね上がる。
目の前で苦しそうにするグンジの様子に自分の欲を押さえつけようと強く目をつむる。
「ビジュ・・・?」
私の行動を不思議に思ったのだろう、グンジは小さな声で私の名前を呼んだ、その瞬間私はギリギリでつなぎとめていた理性を簡単に手放した。
考えるよりも早く体は動いていた。
考えが行動についていくことをしなかった。
何度か重ねた唇に噛み付くように乱暴なキスを繰り返す、酸素を求めて開いたグンジの口内に舌を差し入れ深く口付ける。
大事にしたいと思っているはずなのに、行動は乱暴で私の胸を押し返す腕を押さえつけ更に深く口付けた。
呼吸も許さないほどに深く乱暴に口付けられたグンジからは少ない酸素を求め時折離れた唇の間からは苦しげな声がもれた。
数分キスを堪能した私はようやく唇を離しグンジの様子をうかがう。
ようやく得た大量の酸素を求めグンジは肩で大きく呼吸を繰り返していた。
私はそんなグンジの様子に満足するとはだけられた胸元へと腕を伸ばす、先ほどまでの自分が嘘のように私の体はグンジを求め自然と動いていた。
「・・・ビジュっ!?」
未だ落ち着かない呼吸の合間、名前を呼ばれ私はようやく我に返る。
私に組み敷かれ不安に揺らぐ目が私をまっすぐに見据えていた。
一瞬罪悪感にも似た感情に襲われた私だが、その姿に再びふつふつと湧き上がってきた欲望に今度は優しく口付ける。
「グンジ・・・好きです・・・グンジ」
言いながら私はグンジのシャツのボタンを全てはずし再びキスを落とす、一緒に生活をしながら始めてグンジの体を見たことに気付き思わず苦笑いがもれる。
本当にグンジはこんな関係を望んでいなかったのかもしれない。
呼吸に合わせて上下する胸の飾りに舌を這わせればグンジは小さく声をもらした、こういった刺激にはあまり強くないのだろうと考えながらゆっくりとズボンのベルトをはずしにかかる。
「っ!?」
グンジが一瞬息を飲む不安に揺らぐ目が私を見た。
「止めれそうに無いんです・・・ごめんなさい・・・」
途端延びてきた手が私の服の襟をつかみグンジの顔の前まで一気に引き寄せられた。
「ビジュっ!」
強くはっきりと呼ばれた名前に私は少したじろいでしまう、それでももう引き返すことは叶わず、私は無言のまま側にあるその唇にキスを落とす。
押し返そうと胸へと伸びてきた腕に力がこもるその腕を先ほどと同じように押さえつけ再び深く口付けようとするのと同時にグンジが叫んだ。
「ビジュっ!頼むからっ・・・」
言葉の途中で無理やり舌をねじ込み先を奪う。
「っう・・・んんっ!」
再びベルトに腕を伸ばそうとしたところで強烈な痛みが腹部を襲い息を飲んだ。
あまりの衝撃に呼吸が出来ず涙が目に浮かぶ、蹴りが入ったのだと直ぐに理解する。
「お前は人の話をちゃんと聞けっ!」
怒りを含んだ声が耳に届き顔を上げると今まで一度も見たことのない悲しげな表情のグンジが私を見ていた。
先へと急ぎすぎ全てを失った、自業自得だと自分が情けなくなる。
「ビジュなんで俺が怒ってるか解るか?」
私は腹部を押さえたまま一度小さくうなずく、口を開くことは出来なかった痛みからではない、今口を開いても情けない言い訳しか出ないだろうと思ったからだ。
「俺はお前に組み敷かれたことが不服なわけじゃない・・・」
最後のほうは聞き取れないほどに小さな声で告げられた、私は意外な言葉に再びグンジの表情を見る。
悲しそうに、私を見るグンジの口が再び開かれた。
「安心にも近いものを感じていた・・・」
私はとうとう本当に錯乱してしまった、夢でも見ている様だ、グンジがそんな事を言い出すなんて想像したことも無いし出来るはずもなかった。
現実か夢なのかわからないまま私はグンジを見ていた。
「俺は物心がついた頃から戦闘について学んできた、ビジュも知っての通り天界では毎日戦争が起こっていただろ、俺が親から教わったのは戦闘技術だけだ」
私は黙ってグンジを見る、グンジはは変わらない表情を浮かべていた。
「生きる術を教えることが親の愛情だったんだろうな、俺が知っているのは相手を傷つける術だけなんだよ」
言いながらグンジの腕は先ほど蹴られた私の腹部へと伸びおずおずといった様子で触れた。
「お前が不安を覚えていたのも知っていた、でも俺には傷つけずに人と触れ合う方法が解らない。傷つけたくは無いんだ」
私はグンジの目を真っ直ぐに見た。
今の言葉で私の中の不安は一気に消え去ってしまった。
今は目の前にいる不器用な恋人が愛しくてしかたがなかった。
「初めて深くキスをしたあの日も、それ以上先に進むことで傷つけてしまいそうで怖かった、俺はビジュが不安になっていると知りつつも逃げる事しかしなかった」
話しながらグンジは本当に辛そうな表情になっていた。
私はそんなグンジの背中に腕を回し優しく抱きしめる。
一瞬強張ったグンジの背中を数回撫でてやる。
「好きですグンジ。私は自分の事ばかりで貴方の不安に気付くことが出来なかった本当にすいません」
グンジはゆっくりと私の腕の中で顔をあげ真っ直ぐに私の目を見た。
「気付きながら逃げてばかりだった俺の方が謝罪すべきだ・・・すまなかった」
私は言葉の変わりにグンジの背中に回した腕に力をこめる。
「ビジュ俺はさっき安心したって言っただろ・・・?」
言葉に私は小さくうなずく、プライドの高いグンジが男に組み敷かれて怒りを覚えなかったことは今でも少しひっかかってはいた。
「不安にさせていいると知りつつ逃げていた事が俺はずっと後ろめたかった、それでも・・・傷つけることが怖くて踏み切れずにいた」
私自身もグンジを傷つけることが怖くて中々踏み切れずにいたのだその気持ちは痛いほどにわかる。
「最初は確かに驚いたが。逃げてばかりだった俺とは違ってお前は先に進もうとしてくれた」
話すグンジの頬は酒のせいだけではなく紅くなっていた。
「嬉しかった。このまま何も無いまま終わってしまうんじゃないかと俺だって不安を持っていたから・・・やっと進むことが出来るんだと思うと嬉しかった」
グンジも少し形は違っても不安を抱き、進展を望んでいたのだと私は聞きながら自分だけではなかったことに喜びを覚えていた。
「だから、お前が俺を組み敷いた事で罪悪感を抱いてると解った時俺の気持ちを伝えようとしたんだ」
拒まれるとばかり思い、必死にその言葉を奪っていた自分を思い返す。
早とちりから一人で先走っていた自分が恥ずかしくなる。
「すいません・・・私は本当に自分の事ばかりですね・・・」
「全くだ」
言いながらグンジは笑っていた。
自分が情けなくて私はうつむきため息をつく。
「ビジュ」
名前を呼ばれて顔を上げると今度はグンジから唇を重ねてきた。
「俺はビジュが好きだ、勇気を出して先に進もうとしてくれたビジュには感謝している・・・罪悪感なんて抱く必要は無いんだ」
「いいんですか?」
私の言葉にグンジは小さく頷いた、それを確認すると私はグンジに口付ける、最初は優しく触れるだけのキス、グンジの頭に腕を回し徐々に深く口付け再びベットへと体を沈めた。
二人分の体重にベットがきしんだ。
もう私には後ろめたさはない、あせる必要も無い。
唇からゆっくりと首筋、胸へとキスを落としていく。
時折グンジはくすぐったそうに身をよじり、私を見た。
目が合うと恥ずかしそうにすぐに視線をはずす姿が不慣れなのだと教えてくれてさらに愛しさがこみ上げる。
キスを更に下へと落としゆっくりとズボンのベルトへと手をかけズボンを取り払おうとしたところでグンジの口が開いた。
「ビジュ・・・」
私は又何か失敗したかと、グンジの様子をうかがうがグンジはそれ以上何も言おうとはしなかった。
不思議に思っているとグンジはゆっくりと体を起こし私の服のボタンへと指を伸ばした。
指は微かに震えていた、不器用に一個づつボタンをはずしながらグンジは私を見た。
「自分だけ脱がされるのは嫌な物だぞ?」
いつもの調子で告げられた言葉も少し震えていた。
「すいません」
お互いに布を一切身にまとわず、不器用に抱き合った。






「んっ・・・ビジュ・・もう・・いいから」
出来る限り痛みを与え無いようグンジの後ろを慣らしていると、先を求める言葉が耳に入る。
「大丈夫ですか・・・?」
私の言葉にグンジは腕で顔を隠す。
「グンジ・・・?」
心配になって顔を覗き込むとグンジの目が恨めしそうに私を見た。
「二度も言わせる気か・・・・?」
「すいません」謝罪をしならがも私は自然と笑みをこぼしてしまう。
目の前のプライドが高く不器用な恋人の普段見せない表情が愛おしくてたまらない。
相変わらず恨めし気に私を睨むグンジに私はゆっくりと後ろへと自身をあてがう。
同時にグンジの体が強張ったのがはっきりと解った。
「力を抜いていたほうがいいと思いますよ?」
私だって緊張しているのだ、男を受け入れるグンジの方は私以上の緊張を覚えて当然だ。
「解ってはいる・・・」
不安に揺らぐ目が私を真っ直ぐに見ていた。
私はそんなグンジの緊張をほぐそうと再び優しく口付ける。
「痛かったら言ってください・・・止めれる自信はありませんが・・・。」
私の言葉にグンジは小さく笑って返した。
「止められる自身がないなら言うな」
返ってきた言葉に私も苦笑いをもらす。
「全くですね」
言葉の後グンジは腕を伸ばし私の髪に触れ、浅く深呼吸をする。
「大丈夫だ」
不器用な笑みを浮かべながら告げられた言葉を合図に私は緊張を和らげようとキスを落としながら自身をグンジの中へと進めた。
「んっ・・・」
苦しげな声にグンジの様子をうかがう、私の視線に気付いたグンジは少し困ったような笑みを浮かべた。
「大丈夫だ」
私はそんなグンジの頭を撫でる。
「腕を私の背中に回して下さい少しは楽になるかも知れません」
少しためらいながらもグンジは私の背中に腕を回す、私はグンジを支えながらも更に自身を中へと進めた。
全部入ったところでグンジは一度深く息を吐いた、私はグンジが落ち着くのを待ちゆっくりと腰を動かす。
私は苦しさから必死にしがみつくグンジの背中をなだめるように撫でていた。
「あっ・・・」
不意に甘い声が耳に届く、私がもう一度その場所を突くと、グンジはイヤイヤをするように首を振った、乾いた髪がパサパサと音を立てシーツをたたく。
ようやく見付けたそこを私はしつこいほどに付いてみせた。
「ぁっ・・・ビジュそこばっかり・・」
切なげな表情を浮かべながら私を見るグンジに私はキスを落とす。
「好きですグンジ」
背中に回された腕に力がこもる、返事は無かったけれども私はそれだけで十分満足する。
「んっ・・・・あっ・・ビジュっ・・もう・・」
絶頂が近いこと伝えるグンジの耳元に口を寄せる。
「グンジ愛していますよ」
「っ////」
顔を紅くしたグンジは私の視線から逃れるように顔を私の胸へと押し付けた。
プライドが高く不器用な恋人。
今までに見たことの無い表情により愛しさが募る。
「グンジ・・・私も・・・そろそろ限界みたいです」
言いながら私はグンジにキスを落とし腰を強く打ちつけた、同時にグンジは体を振わせ私を強く締め付け腹の上へと自身を放った。
一瞬遅れて私もグンジの中へと自身を放つ。
「っぅあっ!・・・あつぃ・・・」


射精後の気だるさからお互い体を重ねたままでいたが、いつまでもそうしているわけにも行かずもう一度グンジに口付ける。
私がゆっくりとグンジの中から自身を抜くと、名残惜しそうに白い糸が伝いシーツへと落ちた。
続いて、グンジの中から私が放ったそれがゆっくりとあふれ出る。
「んっ・・・ふ・・・」
気持ちが悪いのだろうグンジは体を微かに震わせた。
私は側にあったタオルでグンジの体をふいた。
「体、大丈夫ですか?」
私の問いに未だ呆然とした様子でグンジが私を見た。
「少し痛むが大丈夫だ」
男である私を受け入れてくれたグンジに私は感謝しても仕切れない。
「次はもっと優しく出来るよう頑張ります」
顔を赤くしたグンジは「ああ」とだけ短く返してくれた。
「お風呂を沸かしてきますね?それまでゆっくりしていてください」
私はゆっくりと立ち上がり床に散らばった服を拾い上げる、同時に私のコートのポケットから何かが音を立て床に転がった。
「何か落ちたぞ?」
グンジが身を起こしそれを確認しようとする、私も落ちたそれへと視線を移す、同時に拾い上げた服を投げ捨て慌ててそれを拾う。
「何だったんだ?」
グンジの言葉に私はグンジの視線から遠ざけようと後ろへと手を回す。
「何でもありませんっ!!」
グンジは怪訝な表情を作り私を見ると、立ち上がり私の後ろへと回り込もうとする。
「なら、何故隠す必要がある!」
慌てて体を返そうとした私は腕を机にぶつけてしまい手に持っていたそれを床へと落としてしまった。
それは、クロウから渡された瓶だった。
瓶は音をたて割れ、中の液体が床へと広がる同時に部屋には甘い匂いが充満した。
「何だこれは?」
私は諦めたように口を開いた。
「今日私たちの事を相談しにクロウに会いに行ったんですよ。その時にクロウに渡された媚薬です」
私の言葉にグンジは驚いた表情で私を見た、私は慌てて再び口を開く。
「使ってはいませんっ!!使うつもりもありませんでしたよ!」
私の言葉にグンジはベットへと腰掛苦笑いをもらした。
「当然だ、そんな強い匂いの薬何に混ぜても誤魔化せないだろう、そんな物を俺が飲むはずもない」
「そうですね・・・」
私もグンジの横へと腰掛けた。
「すいません・・・不快に思ったでしょう?でもあれは私にとってお守りみたいな物だったんです」
「お守り?」
私は問われた事に小さくうなづく。
「今日クロウに相談したらあの薬を渡されたんです酔った勢いにでも進めてしまえばいいと助言され、あの薬の存在が背中を押してくれるような気がしたんです。」
私の返答に少し考えるようなそぶりを見せてからグンジはおかしそうに笑った。
「だから急に大量の酒を買い込んだり、何かずっと思い悩んでいたのか」
言われた言葉に私は苦笑いをもらした。
そんな私を見てグンジは小さく微笑むように笑った。
「そんな物に頼らなくても大丈夫だっただろ?」
「えぇ、そうですね」
私は笑顔で返すとゆっくりと立ち上がり浴槽に湯を張ろうと部屋の扉の前まで足を運んだ。
「グンジ愛してますよ」
私の言葉にグンジは顔を赤くする。
「っ!シラフでそういう事を言うな///」
予想通りの反応に私は悪戯な笑みを浮かべ部屋を後にした。

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数日後用事で再びクロウの家を訪ねた時に、薬を全て無駄にしてしまったことを謝罪するとクロウは「失敗作だから気にしないで」と笑って返してきた。
薬の性能自体に問題は無いが匂いが強すぎるため今改良中らしい。
「お守りだって言ったでしょう?」と、笑うクロウに私は言葉を失った。

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☆あとがき☆
予想以上に本気で長くなった・・・(涙)
そしてこれかき終わったーと思ったらキーボードなんか変なボタン押したらしく殆どの文章が消えて書き直しくらった(投げ出しそうになったよ)
何とかやりきったよ・゜・(PÅ`q。)・゜・
デスペが先に進もうとブラスターに手を出さなかったのは傷つける術しか知らない自分がブラスターを傷つけることを恐れてだったんですよヽ(゚∀゚ )ノ
こういうとこで意外にヘタレだといいなーとか思った(ぁ
好きだからこそ手が出せないってやつだね!
まぁ、全体的にヘタレなのはブラスターだけどね(−ε−*)
長くなりすぎてエロシーン抜かそうかとも考えたけども・・・。
「止められる自信がない」「なら言うな」のやり取りがどうしても書きたかった・・・。
初めてでこういうやり取りあるとマジ可愛いと思ったんだ!
そして、落ちは・・・やっぱ3次さんに!
彼はいい子なんだか・・・何なんだか・・・解らん!
とりあえずやっと本命のブラとデスペで裏物が書けました(*ノ∀ノ)