一緒に寝よう?

今も一緒に寝ているというレインとグンジに、二ベールさんがお説教をするお話(´ノω・`*)
今回もレインパパのだめだめっぷりが・・・・w
オヤバカ大好きですwオヤバカ可愛いです・・・w(これでもお偉いさん・・・



部屋に訪れた二ベールに私は何時もの様に紅茶を出す。
それを口に運びながら「フ」と何かを思いついたかのように、二ベールが部屋の様子を伺っているのに気付いた。
一通り見渡して、何かを見つけることが出来なかったのか二ベールの視線が私の方へと向けられ口が開く。
「ベットが一つしか無い様だが、今はどちらかがソファーで寝ているののか?」
予想もしていなかった言葉に私は慌てて首を振る。
「まさか、こんな小さな子を一人であんな大きなベットで寝かせるなんてかわいそうなことは出来ませんよ、ソファーだなんてとんでもないっ!風邪を引いたら大変ですから」
今度は二ベールが驚く番だった。
驚いたと言うよりは、飽きれたのかも知れない、顔をしかめ私の目を真っ直ぐに見返す。
「幼いと言えど・・・彼も立派な軍人になるためにここに来た男だ、少々甘やかしすぎじゃないか?」
軍人にするためにここへ連れてきたのは事実だが、私はその言葉に再び首を振った。
軍人になるとはいえ、未だ小さな少年だ軍の規律を叩き込むのも、厳しさを教えるのもまだまだ早すぎる。
「グンジは未だ親が必要な年齢ですよ?甘やかしすぎな筈がありません」
言葉を返すと、二ベールの表情が厳しくなる。
意見のすれ違いから言い合いになる事は今までに何度も合った。
その度に私は二ベールのこの表情を見てきた。
「しかし・・・」
言いかけた言葉は、軍服のすそを遠慮がちに引っ張るグンジを確認すると飲み込まれた。
先ほどまでのんびりと紅茶を楽しんでいた私たちが自分の事が原因で険悪な雰囲気になった事に気付き、慌てて止めに入ってきたのだろう。
私達の会話に割ってはいる事の不安からかグンジ声は震えていた。
「・・・一人で・・・寝れる・・・」
それでも、真っ直ぐと二ベールの目を見つめたまま告げられると、私の友人は彼には珍しく優しい笑みをグンジへと向けた。
私は告げられた言葉に胸が締め付けられるのを感じていた。
「グンジは偉いね」
笑顔で告げられた言葉にグンジは安心したような表情を作り私の方へと視線を向けた。
私を確認すると驚いたような表情を作り、再び不安げな表情へと戻った。
そんな私を見て二ベールが飽きれた声を漏らす。
「何て顔をしてるんだ・・・・」
「グンジは私と寝るのが嫌ですか?」
二ベールの言葉を無視して不安と驚きの表情を浮かべたままのグンジに声をかける。
グンジは、慌てて首を振り私を見たが言葉に困ったように口を小さく何度も開いては閉じる動作を繰り返していた。
「レイン、お前は子離れをしろ過保護すぎるっ!」
少し強めの口調で告げられた言葉に私は本人に向き直る。
「いいえっ!過保護なんかじゃありません」
そう、グンジを連れ帰ったあの日、未だなれない環境と突然親と家を失い目をつぶると炎に巻かれる街を思い出し、言葉にもせず、全て内に溜め込みその小さな体をふるわせる姿に同情したのは事実。
「今日だけは」そんな、考えから私は少年をあやす様に眠りについた。
何年も軍人として生きてきた私には横で眠る少年の体温は暖かく、愛おしささえ感じさせた。
グンジが私を必要としているわけじゃない、私が甘えているのだ。
今の私は痛いところをつかれただ反発している私は一生懸命喧嘩を止めようとしているグンジよりよっぽど子供のようだった。
「子供が親離れをするのを親が邪魔してどうするんだっ!」
「まだ、グンジには親離れは早すぎます」
私達の喧嘩にグンジは戸惑い、今まで以上に不安の表情を作っていた。
「親」といっても、勿論私とグンジには血のつながりはない、だからこそ私はここまで維持になってしまうのかもしれない。
軍人である以上、普通の家庭の様にずっと側に居てやることは出来ない、むしろ側にいない時間のほうが多いくらいだ、たまに部屋に帰れば資料に目を通し食事も軽くすませすぐにベッドに潜るのが今の生活だ。
グンジには体力強化のための筋力トレーニングのメニューリストを渡し狭い部屋に閉じ込めている癖に、それに付き合ったことはただの一度も無い。
一緒に寝ることで私は少しでも親としての愛情をグンジに与えているつもりでもあった。
グンジに向ける感情が親が息子に向けるそれなのか、家庭を持った事のない私にはハッキリとは解らない、戦争の終わら無いこの国で私は家庭を持つ事を遠の昔に諦めていた。
憧れた事がないと言えば嘘になる、それでも自分で選んだ道なのだ、引き返したりはしない。
人の命を奪い仲間の命が消える事になれた毎日。
命を尊い、誰かを愛する感情なんて存在しない。
そんな悲痛な毎日に変化を与えてくれたのが、今何よりも大切な目の前の小さな少年だ。
本当の親だと思ってもらおうなんて考えていない、私の抱く感謝の気持ちの半分も私はグンジに未だ与えてもいない、それでも私はグンジ信頼を得たいのだ。
私に許される限りの時間の中で私はグンジの側に居て少しでも安心を与えてやりたいのだ。
「レインさんが嫌じゃ無いなら・・・一緒に未だ寝て居たい・・・かも・・」
私の気持ちを知ってか知らずか、少年は遠慮がちに小さな声でそう告げた。
二ベールは呆れて小さくため息を吐き出す、それでももう、それ以上何も言う気がない様で冷めた紅茶を口へと運ぶ姿が視界の隅に映る。
私は力一杯に目の前のグンジを抱きしめる。
腕の中でグンジは体を硬くするが何時もの様に抵抗は無い。
「全然っ!全然嫌なんかじゃありませんよっ!」
「だろうな・・・」
心底呆れた声が耳に届くが私は気にもせずにグンジの頭を撫でる。
「ベッドが狭くなったらベッドを買い換えてでも一緒に寝ましょう」
半分冗談で言った言葉にグンジは少し戸惑った表情を浮かべた。
「止めなさいっ」
ピシャリッと投げかけられた言葉に私は本人に不満の表情を向ける。
グンジはそんな私を見て不器用ながらも小さく笑った。


もう少し、後少しだけ大きくなるまでは親離れの出来ない駄目で、不器用な私の我侭に付き合ってくださいグンジ。


★あとがき★
パパレインとグンジは未だ一緒に寝てるといいなーっていう妄想(´ノω・`*)
レインは息子同然にグンジを可愛がっていて、親離れが全然できてないと可愛い+。:.゚ヽ(*´ω`)ノ゚.:。+
グンジも一人前の男にはなりたいけど未だひとりで寝るのは寂しいお年頃だといいのです(。`・ω・´。)

二ベールさんはちょっと厳しく、ダメダメなレインをさとしてあげるのがお仕事だと思う・・(苦労人・・・w
今回は折れたけどw
まだまだグンジも子供ですから、そこは配慮したんだと思う(。`・ω・´。)

しかし、こう素直なグンジがどこでひねくれた(ぇ)性格になっていくのかね・・・(´・ω・`;
今面影すらないよ・・・・orz